hiro

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2023/11/04

村上春樹の『街とその不確かな壁』を読み終えました。

最初は壁つながりで『進撃の巨人』を思い出したり、久しぶりの村上春樹の小説の文体にわぁムラカミハルキィ…となったり、馴染みのある土地が出てきたり、最後のあたりで、津原泰水の『五色の舟』を思い出したり。近藤ようこの、この短編を基にしたマンガが大好きです。

最近KPOP聴きすぎて疲れたのもあり、BGMはビートルズで。

なんとなく疲れて何も聴きたくないというときでも、聴けるのは私の中で、ビートルズとバッハです。

ビートルズを聞いて感動したのは、当たり前ながら歌詞の意味が分かり、頭にすっと入ってくること、それが心に響くこと。歌詞の意味がわかるってすごいことですよね。KPOPの歌詞も聴きながらすんなり分かるようになりたい。

 

そういえばビートルズも新曲を出しました。

Now and then

ジョン・レノンの残した音源に、まだメンバーが生きているうちに決着をつけられたかのような。

『街とその不確かな壁』も以前発表された中短編がはじまりの、それを一種決着させるかのような長編小説で、

歴史に残るビッグネームが限りあるキャリアの中で、やり残したことに取り組むことができた、幸運のようなものを感じます。

それを享受できるのもまた、幸せなことです。

Now and thenという曲は少し寂しい。当たり前だけどジョン・レノンぽい。そしてそれをビートルズの新曲として出したかったのだろう、というのはとても時間が経った今となっては少し切ない。

時間が経てばあの時ああだったことも、こういうふうにも捉えられる、というのは、最近の私に深く感じられることです。全てにおいて。

そして、未来にはまた異なる見方をされるのだろうとも。

 

最近伊藤潤二による太宰治人間失格』のマンガを読んで、小説の方をまた読みたくなりました。中学生の頃読んだきりだから、だいぶ印象も変わるだろう。

てか、伊藤潤二の『人間失格』の話の展開がオリジナリティありすぎて、あれ、こんな話だったっけ、と一瞬錯覚してしまうほど。でも着地点は同じなのがすごいですね。ちゃっかり、太宰治本人を登場させるところに笑いました。