6月といえば
「なぜか多い6月のベイベー」
(RIP SLYMEの「楽園ベイベー」)
が頭の中で流れるのだけど
実際6月生まれって多いように感じる。
まあこの曲のせいで記憶しやすくなっているだけだと思うけど。
そんな今朝
ジャン=ルイ・トランティニャンが6月17日に91歳で亡くなったというニュースを見た。
大好きな俳優で
80代になってもミヒャエル・ハネケ監督の映画に出演するなど変わらぬ活躍であったが
やはり人間はいつか死ぬものなので
「L’acteur Jean-Louis Trintignant est mort à l’âge de 91 ans」という記事見出しを見た時に
「とうとう…」と思った。
これで私の大好きな映画『愛、アムール』に主演する2人の俳優、エマニュエル・リヴァとトランティニャンが亡くなってしまった。悲しい。
「愛、アムール」でトランティニャン演じるジュルジュが老老介護の末、リヴァ演じる妻のアンヌを殺してしまう直前に語りかける少年の頃の思い出
「悲しいサインとしてハガキには星をいっぱいにして描いた」
このあたりのシーンを思い浮かべるだけで涙がにじむ。
「星をいっぱいにして描いたハガキ」という
ナラティブでしか登場しないエピソードが
映像にうつる人物の心象を深く捉えられるきっかけになっている。
ハガキに描かれた子供の筆致の星
夜空いっぱいの星
現在のジュルジュの置かれた状況
いっぱいの悲しさをたたえて最愛の配偶者を手にかける「愛」
その後の「死」
人生というものが星の一つ、つまり悲しみの一つであり、それがしかもとても美しく表されている。
大きな星、スクリーンでは永遠だ。